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年下彼女とお互いの癖を見つけ合う話
written by 夢野 二見
  • からかい
  • 告白
  • カップル
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  • ラブラブ
  • 甘々
  • 年下
  • 彼女
公開日2026年05月27日 18:50 更新日2026年05月27日 18:50
文字数
1075文字(約 3分35秒)
推奨音声形式
モノラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
彼女
視聴者役柄
彼氏
場所
部屋
あらすじ
部屋でコーヒーを飲んでいる貴方(聞き手)は、カップの持ち方を変えた瞬間、彼女にそれを指摘されます。

付き合う前から見ていたのだと、少し得意げに語る彼女。
けれど今度は、貴方が彼女自身も気づいていなかった癖を言い当てます。

見ているのは自分だけだと思っていた彼女が、見られていたことに気づく。
二人がお互いの知らない癖を少しずつ集めていくお話しです。
本編
ねえ。
カップ、持ち直したね、今。
最初に握った時より、ちょっとだけ、浅くなった。

……ふふ。
そういう顔、いつもするよね。
私がじっと見てると、あなた、コーヒーカップ持ち直すの。
握りが浅くなる。
最初の一口で深く握って、二口目から、ふっと浅くなる。
知ってた?

……知らなかった、って顔。
知らないよね。
自分のことだもん。

私ね、結構見てるよ、あなたのこと。
付き合う前から。

……あ、引いた。
今、ちょっと引いた。
別に怒らないけどさ。
そういう反応も、こっそり集めてるから。

ねえ、もっと話してもいい?
あなた、話しながら、無意識に、机の上のもの、まっすぐにする癖あるの。

今もしてる。
マグカップの持ち手、自分の方に向け直して。
ティッシュの箱、テーブルの角と平行に。
リモコン、雑誌の上に乗ってたのを、雑誌の隣に。
ぜんぶ、自分から見て、まっすぐ。

最初に気づいたの、去年の秋。
喫茶店で、たぶん、仕事の電話のあと。
塩と砂糖の小瓶、無意識に並べ直してた。
私はその時、まだあなたと付き合ってなかった。
ただの、よく一緒にいる年下の子。

その時に思ったの。
あ、この人、ものをまっすぐ並べたい人なんだ、って。

んー覚えてた理由かぁ……
さあ。

たぶん、それを覚えてる自分が、ちょっと変だなって思ったから、覚えてる。

……あー、また引いた。
顔に出るんだよ、本当に。
そういうとこ、すごい好き。

ねえ。
冷めるよ、コーヒー。
飲んでていいよ、私は喋ってるだけだから。

……ふふ。
そう、それ。
持ち直した。
浅い握り。

私、こうやってあなたのこと、いっぱい知ってるの。
あなたが知らない、あなたの細かいとこ。

困る?
困らないよね。
あなた、こういうの、嫌じゃないでしょ。
私が見てるの、案外、好きでしょ。

……ふふ。
ばれてるよ、それも。

——あ。
え、なに、急に。

……えっ。
うそ、なにそれ。
私、そんなことしてる?
ほんとに?

……飲み物頼む時、いつも一回メニュー閉じて、もう一回開いてから決める。
そんな癖、ない。

……いや、あるかも。
うーん……あるな。
言われてみると、ある。

……えー。
なんでそんなとこ見てるの。

……ふふ。
ばれてた、私。
そっか。

私だけが見てると思ってた。
ちょっと、油断してた。

ねえ、他にも知ってる?
私の、私が知らない私のこと。

……あー、それは別にいいや。
聞かない。
聞かないでおく。

全部教えてもらったら、ずるいから。

……うん。
そういうのは、たぶん、これからゆっくり。
お互いに。

ねえ。
コーヒー、もう冷めたでしょ。
入れ直してこようか。

……ううん、いいよ、私が行く。
キッチン借りるね。

……ふふ。
今ね、私が立ち上がる時に、あなた、ちょっとだけ目で追ったでしょ。
ほんの一瞬。

待ってて。
戻ってきたら、話の続き、しよ?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
年下彼女とお互いの癖を見つけ合う話
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
夢野 二見
ライター情報
デカダンスでメランコリーなお話しが好きです。

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