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- ミュージシャン
公開日2024年12月15日 22:28
更新日2024年12月15日 22:28
文字数
1456文字(約 4分52秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
通りすがり
視聴者役柄
ミュージシャン
場所
道端
あらすじ
僕は売れないミュージシャンだ。
それでも、誰かに……自分の想いが、歌詞に込められたエールが届くようにと、いつもこの場所で歌っている。
けれど、誰も振り向いてくれなくて……本当に届いているのだろうかと、このやり方でいいのかと、不安になっている。
それでも、きっと誰かには……そう自分に言い聞かせて、俺は歌う。
そんな時、一人の女性が僕の前に立ち寄ってきて。
それでも、誰かに……自分の想いが、歌詞に込められたエールが届くようにと、いつもこの場所で歌っている。
けれど、誰も振り向いてくれなくて……本当に届いているのだろうかと、このやり方でいいのかと、不安になっている。
それでも、きっと誰かには……そう自分に言い聞かせて、俺は歌う。
そんな時、一人の女性が僕の前に立ち寄ってきて。
本編
こんばんは、お兄さん。
そんな、身構えないでくださいよ。感想を言いたかっただけですから。
さっきの歌、とても良かったです。歌い方が、とても真に迫る感じで、惹き込まれちゃって、歌詞も、まるで私のことを歌っているんじゃないかってぐらい、心の奥底へ、声が響いたというか……。
とにかく、月並みな言葉ですけれど……素敵な歌でした。
お兄さん、どうしたの? 驚いた顔をして。
こんなにもしっかり感想を言ってくれた人は初めて? そうなんだ。
それなら、勇気を出して、よかった。
お兄さん、週に三回は、ここで弾き語りしているでしょ?
私、仕事帰りにいつもお兄さんの歌声を聞いて……元気をもらってたんです。仕事で嫌なことがあって、明日なんて来なくていい、なんて思ったときなんか、お兄さんの歌を聞くと、そんな気持ちが、どっかへ飛んでいくんです。
きっと、他の人も、同じように思ってくれてる人は、いると思いますよ。
お兄さんの応援歌――君の強がりだって、意地だって、君の努力と、頑張りの証だから。誰かに見えないものでも、僕だけは応援し続けるからって。
私は、確かにお兄さんの応援に救われたから。
だから、お礼を言いたかったんです。
ありがとう。私は、お兄さんの歌に救われています。
これからも、頑張ってください。
えっ……お兄さん、どうかしたんですか?
待ってください、泣かないでくださいよ!
僕の歌なんて、誰も聞いてないって思ってた?
僕の想いなんて、誰にも通じていないって?
……そっか、強がっていたのは、お兄さんも一緒だったんですね。
ミュージシャンが、路上弾き語りが、どれほど大変なのか、私には、ある程度の予想しかできません。
でも……誰も見向きもされず、素通りされるのは、やっぱり、辛いですよね。
お兄さんは、こんなにも、想いを込めて歌ってくれているのに。
でも、でも。これは、私のわがままでしかないですけれど。
どうか、歌うことは、諦めないで。
お兄さんの歌を聞いてくれてる人は、お兄さんの頑張りを見ている人は、絶対にいるから。
少なくとも私は、あなたのことを、見ていた。
いつも、ここで立ち止まって、私のために歌ってくれてるような、あの歌をずっと聞いていた。
どうしたら、いいですか?
どうすれば、お兄さんの助けになりますか?
お兄さんの手助けをすればいいですか? 布教活動をすればいいですか?
私の手持ちを、お兄さんにあげればいいですか?
冗談じゃないです。それぐらい……私は、あの歌のことが、好きなんです。それを精一杯届けようとしている、お兄さんのことが好きなんです。
だから、お願い。諦めないで。
頑張ることを、諦めたら、ダメ――!
まるで、自分に跳ね返ってるみたいだって?
どういうことですか?
歌詞――ああ、そういうことですね。
――君の強がりだって、意地だって、君の努力と、頑張りの証だから。誰かに見えないものでも、僕だけは応援し続けるから。
そうですね。きっと、この歌詞は私のためだけじゃない。
この世界を懸命に生きてる人、そしてお兄さんのためでもあるんだと、思いますよ。
だから、私にも、手伝わせてください。
大丈夫? これからも、聞いてくれるだけで、応援してくれるだけでいい?
……分かりました。一ファンとして、これからも、応援させてください。
最初のファン? それは、すごく光栄ですね。とっても嬉しい!
この後、お兄さんはどうするんですか?
もう少し歌っていく?
そうですか。
それなら、私も残ります。
聞かせてください。お兄さんの歌を。
まだ、お兄さんの歌を聞いていたい気分なんです。
私とあなたと、皆へ向けた、応援歌を、もっと聞かせてください。
そんな、身構えないでくださいよ。感想を言いたかっただけですから。
さっきの歌、とても良かったです。歌い方が、とても真に迫る感じで、惹き込まれちゃって、歌詞も、まるで私のことを歌っているんじゃないかってぐらい、心の奥底へ、声が響いたというか……。
とにかく、月並みな言葉ですけれど……素敵な歌でした。
お兄さん、どうしたの? 驚いた顔をして。
こんなにもしっかり感想を言ってくれた人は初めて? そうなんだ。
それなら、勇気を出して、よかった。
お兄さん、週に三回は、ここで弾き語りしているでしょ?
私、仕事帰りにいつもお兄さんの歌声を聞いて……元気をもらってたんです。仕事で嫌なことがあって、明日なんて来なくていい、なんて思ったときなんか、お兄さんの歌を聞くと、そんな気持ちが、どっかへ飛んでいくんです。
きっと、他の人も、同じように思ってくれてる人は、いると思いますよ。
お兄さんの応援歌――君の強がりだって、意地だって、君の努力と、頑張りの証だから。誰かに見えないものでも、僕だけは応援し続けるからって。
私は、確かにお兄さんの応援に救われたから。
だから、お礼を言いたかったんです。
ありがとう。私は、お兄さんの歌に救われています。
これからも、頑張ってください。
えっ……お兄さん、どうかしたんですか?
待ってください、泣かないでくださいよ!
僕の歌なんて、誰も聞いてないって思ってた?
僕の想いなんて、誰にも通じていないって?
……そっか、強がっていたのは、お兄さんも一緒だったんですね。
ミュージシャンが、路上弾き語りが、どれほど大変なのか、私には、ある程度の予想しかできません。
でも……誰も見向きもされず、素通りされるのは、やっぱり、辛いですよね。
お兄さんは、こんなにも、想いを込めて歌ってくれているのに。
でも、でも。これは、私のわがままでしかないですけれど。
どうか、歌うことは、諦めないで。
お兄さんの歌を聞いてくれてる人は、お兄さんの頑張りを見ている人は、絶対にいるから。
少なくとも私は、あなたのことを、見ていた。
いつも、ここで立ち止まって、私のために歌ってくれてるような、あの歌をずっと聞いていた。
どうしたら、いいですか?
どうすれば、お兄さんの助けになりますか?
お兄さんの手助けをすればいいですか? 布教活動をすればいいですか?
私の手持ちを、お兄さんにあげればいいですか?
冗談じゃないです。それぐらい……私は、あの歌のことが、好きなんです。それを精一杯届けようとしている、お兄さんのことが好きなんです。
だから、お願い。諦めないで。
頑張ることを、諦めたら、ダメ――!
まるで、自分に跳ね返ってるみたいだって?
どういうことですか?
歌詞――ああ、そういうことですね。
――君の強がりだって、意地だって、君の努力と、頑張りの証だから。誰かに見えないものでも、僕だけは応援し続けるから。
そうですね。きっと、この歌詞は私のためだけじゃない。
この世界を懸命に生きてる人、そしてお兄さんのためでもあるんだと、思いますよ。
だから、私にも、手伝わせてください。
大丈夫? これからも、聞いてくれるだけで、応援してくれるだけでいい?
……分かりました。一ファンとして、これからも、応援させてください。
最初のファン? それは、すごく光栄ですね。とっても嬉しい!
この後、お兄さんはどうするんですか?
もう少し歌っていく?
そうですか。
それなら、私も残ります。
聞かせてください。お兄さんの歌を。
まだ、お兄さんの歌を聞いていたい気分なんです。
私とあなたと、皆へ向けた、応援歌を、もっと聞かせてください。
クレジット
ライター情報
pixivでフリー台本を書いています。
甘々な話も、ちょっとエモいお話も、どっちも好きで書いています。
元々小説畑の人間なので、どこか物語染みてるところがあるかも……。
甘々な話も、ちょっとエモいお話も、どっちも好きで書いています。
元々小説畑の人間なので、どこか物語染みてるところがあるかも……。
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