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【ASMR×耳かき】少年竜王の使命は魔界に迷い込んだ人間を元の世界に帰すこと
written by 松平蒼太郎
  • ファンタジー
  • 耳かき
  • 少年
  • 年上
  • 竜王
  • 耳ふー
  • 魔界
  • ASMR
公開日2026年05月17日 11:43 更新日2026年05月17日 11:43
文字数
2879文字(約 9分36秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
竜王の少年
視聴者役柄
人間の女性
場所
少年の城
あらすじ
ワームホールで人間界から突然、魔界へ飛ばされてしまった貴女は、行くあてもなく途方に暮れてしまう。そのうち土砂降りの雨が降り、びしょ濡れになりながら呆然としていた貴女の前に、一人の少年が現れて…?
本編
~本編~

(降りしきる土砂降りの雨の中、女に近寄る)

お前…こんなところで、何をやっている?

…俺は見ての通り、竜だ。お前は?

人間界からいきなり魔界に飛ばされた?それは災難だったな。

…行く当てがないなら、うちに来るか?お前、このままだと死ぬぞ。

別に構わない。か弱い女を助けるのも王の務めだからな……飛ぶぞ、掴まれ。

(彼女を抱きかかえ、城に戻る)

ここが俺の居城だ。ゆっくりしていけ。

さて…まずは体力を回復させないとな。

とりあえず回復魔法と…温熱魔法を掛けておくか。びしょ濡れの服を乾かすためにもな。

(手をかざし、魔法をかける)

どうだ?少しは楽になったか?

別に…礼には及ばない。当たり前のことをしただけだ。

…黙れ。誰が子どもだ。これでも竜王だぞ。

あぁ、そうだ…まったく、人間はすぐ見た目で判断するからかなわん。

魔力を感知できれば、俺が竜王だってことは一発で分かるだろうに…

…それはともかく、疲れただろう。今日はこの部屋でゆっくり休め。

…気にするな。ここは客人をもてなすための部屋。自由に使ってもらって構わない。

俺はこれから、お前を人間界に戻す手筈を整えてくる。お前はここで待ってて…

(部屋を出ようとすると、女に服の袖を引っ張られる)

…なんだ?まだ俺に何か用か?

…一緒に居て欲しい?それはなぜ…

あぁ、そうか…人間とは孤独に弱い生き物だったな。

仕方ない…そこに直れ。膝枕してやる。

(彼女を膝枕する)

あまり寝心地は良くないだろうが…これはお前が望んだことだ。文句は受け付けん。

…?変な奴だな…そんなに膝枕されるのが新鮮か?

ふん…まぁいい。あとはこのまま眠りにつけ。そうすれば全てを忘れられる。

あぁ…次に目を覚ました時には、きっと人間界に戻っているだろう。

ここでの記憶も封印する…魔界の存在を公にされては困るからな。

では、その記憶処理に当たって必要な施術を開始する。

決まっているだろう…耳かきだ。

俺の鱗で生成した特別な耳かき棒を使って、お前の記憶を封印する。

案ずるな…痛いことも苦しいことも何もない。

お前はただ、俺の耳かきに耳を委ねればいい…いくぞ。

(耳かき)

少しザリザリした感触で気持ち悪いだろうが…我慢しろ。

そう、か?むしろ、気持ちいい…?

変わった女だな、お前は…俺の魔力込みの耳かきが気持ちいいとは…

いや、痛くしないとは言ったが、気持ちいいとは一言も言ってないぞ?

言葉を拡大解釈するのも人間のサガというやつか…覚えておこう。

…?なんだ?聞きたいことがあるなら、言ってみろ。

…何?俺の喋り方が、変…?

もっと自然に喋れとは…これが俺の自然な喋り方なのだが…

フレンドリー、というのがどういうことを指すかは知らないが…お前、けっこう余裕出てきたな?

ふふ、本当に変な…いや、面白い奴だ。

いいだろう…お前の面白さに免じて、特別に普通の喋り方をしてやる。

(軽く咳払い)

アンタさ…他に何か言いたいことがあるんじゃない?

例えば、そうだな…俺に記憶を封印されるのが嫌、とか。

…図星かよ。意外と分かりやすいな、アンタ…

でも仕方ねえだろ…これが魔界の規則なんだから。

それに…俺のことを覚えてたって、また会えるわけじゃない。

ていうか、多分二度と会えない。

それが寂しいって…アンタな、俺ら今日出会ったばっかだろ?なんで寂しがるんだよ。

…大切な思い出、ねぇ。俺はたぶんすぐ忘れるぞ?アンタみたいな、平凡な女なんか…

…バカな奴。命の恩人とか、大袈裟なんだよ。ったく…

まぁ、でも…仕方ないから、できるだけ覚えておくよう、努力する。

アンタが俺のことを忘れても、俺はアンタを忘れない…これでどう?

はぁ?納得いかないって、なんでだよ。そういう流れだろうが、ここは。

(ため息)

なんで人間ってのは思い出にそこまで執着するんだか…意味わかんねえ。

まぁ、いいや…こっちの耳かきは完了。次、反対側な。

…は?ドラゴンブレスが欲しいって、アンタ、消し炭にされたいのか?

あぁ、そっちのか…ったく、紛らわしいんだよ。

(耳ふー)

はい、おしまい。ほら、反対向け。逆側も同じようにやるから。

ん…じゃあ、耳かき棒、入れてくぞ。

(耳かき)

…頭、ボーッとしてきた?

なら、よし。これで俺のことも魔界のことも忘れられるな。

…なんで泣いてんの?もしかして耳かき、痛い?

…それは仕方ねぇだろ。忘れてもらわなきゃ、こっちが困る。

そりゃ、俺だって寂しいけどよ…初対面だけど、少しは仲良くなれた自覚あるし。

でもアンタを人間界に帰すのが俺の竜王としての使命だから。

無理、ダメ。記憶処理も絶対セットでやる。これは決定事項なんで。

はぁ?いきなり何言ってんだ。

無理に決まってんだろ、気合いで覚えとくなんて。

魔力耐性のないただの人間が、魔法による記憶処理に抗えるはずねえし。

そういうこと。残念だったな?お嬢さん…

…あぁ?誰がガキンチョだって?

竜王だっつってんだろ…こんなナリでもアンタより断然年上なんだよ。

こ、この姿をしてるのは…こっちのが、魔力の燃費がいいからだよ。

あぁ。デカい身体維持するのには、相応の魔力量が必要だからな。

この身体なら、消費する魔力も少なくて済むってわけ。

ホント、これだから魔力を感知できない人間は…何でもかんでも見た目で判断しやがって。

(小声で) まぁ、魔力にコンプレックス抱いてる奴からしたら、神物件なんだろうけどさ…

…何も言ってねぇ。それよりそろそろ耳かき終わるぞ。

もっとやって?無理。もう記憶封印の術式を組み込んだから。

大丈夫…後のことは全部俺に任せろ。

アンタを無事、人間界に送り届けてやる。

最後に…お望みのドラゴンブレス、おみまいしてやるよ。

(耳ふー)

…お疲れさん。耳かき、大人しく受けてくれてありがとな。

…いいから寝ろ。その眠気は術式の副作用的なやつだから。

…わかった。手を握ってればいいんだな?

(手を握る)

大丈夫…俺は一生、アンタのことを覚えててやる。

竜王としてじゃなくて…一人の男として。

ゆっくり目ェ閉じて…あとはそのまどろみに身を任せればいい。

…おやすみ。良い夢を。



~おまけ(数年後)~

…驚いたな。まさかこんなところで再会するとは。

というか、なぜ俺のことを覚えている?

あの時、たしかに記憶処理の魔法を施したはずだが…

…んな、バカな。気合いで思い出したなどとそんなわけ…

…はぁ?また変な話し方に戻ってる?

だから、俺はこれが通常の喋り方だと言っているだろう、愚か者。

くっ…!相変わらず口が達者な奴め…!

いいだろう…なら、お前の望む普通の喋り方に戻してやる。竜王をなめるなよ?

(軽く咳払い)

…久しぶり。元気そうでよかった。

あぁ、お互いにな。というか、なんでアンタが魔界に?

…魔界への渡航許可?そんなものが降りるわけ…

…魔王と偶然仲良くなった?なんだそりゃ…

人間界にお忍びで来ていたから、その時に、か。

…思ったより社交性高いんだな、アンタ。まさかあの魔王と、ね。

まぁ、細かいことはいい。アンタが無事に生きてるんなら、それで。

な、何がだよ…俺、アンタと何か約束したか?

…本当によくそんな細かいことまで覚えてられるな。

たしかに一人の男として〜、みたいなことは言った気もするけどさ…

(ため息)

女の…いや、アンタの記憶力は恐ろしいな。

魔法による封印すら、解いちまうんだから…

ま、言ってしまったもんは仕方ねぇ…ほら。

(手を差し出す)

せっかく再会したんだ…また俺の城に遊びに来いよ。お転婆で寂しがりな、お嬢さん?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【ASMR×耳かき】少年竜王の使命は魔界に迷い込んだ人間を元の世界に帰すこと
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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