好きな人がいるらしい女友達の、デートの練習に付き合ってあげるお話。自分の推しが出るイベントを彼女と心ゆくまで楽しんだ貴方だったが、内心は少し複雑で…？

よ。遅かったじゃねぇか…チビって逃げ出したのかと思ったぜ。


あぁん？アタシが逃げ出すわけねぇだろ、タコ。これでも組の頭はってんだからよ。


へっ…んじゃあ、行くか。テメェの推しとやらがいる、ライブ会場にな…！


(ライブ会場に向かい、イベントを体験)


つっ、疲れた…！んだよ、あの熱気は…！


いや、たしかに凄かったけど…！ここまで体力もってかれるとは、思わなかったって…！


それは、まぁ…楽しくなかったことは、なかったけど///


…あぁ！？テメェ、アタシをおちょくってんのか！？


なっ、なんだよ、急に…///


人の機嫌、取るようなこと言いやがって…/// アタシに凄まれて、ビビったか！？


…アタシと一緒に居れて、楽しかった、か。


まっ、まぁ、そうだよな！アタシみてえな美少女とデートできて、楽しくないわけないよな！


おい……なんか言えよ/// アタシが滑ったみてぇじゃねぇか///


そ、そりゃあ、な？/// アタシ、自分で言うのもなんだけど、結構ツラ良いし///


こっ、今度は何だよ！？無言でマジマジと人の顔見つめやがって！///


〜〜〜ッ/// あ、あんま調子乗んじゃねぇぞ、ごらっ！///


(頭を抱き抱え、頭皮をぐりぐりする)


おら、おら…！調子こいてるバカには、頭グリグリの刑だ…！


へへへ…！痛えか？なら、とっとと降参して…


…あん？んだよ、周りがどうかしたっ、て……


……ッ/// い、行くぞ！いつまでも、こんなとこで油売ってられっか！


おら！チンタラしてねぇで、ついてこい！ったくよぉ…///


(場所を移動)


この辺でいいか。ったく、無駄に体力使わせやがって…


…あ？今、なんか言ったか？ん？


おぅ、何でもねえよな…アタシが勝手に照れて暴走したせいとか、全然そんなんじゃねぇから。


…？おい、どこ行くんだよ……って、自販機か。奢ってくれんの？


あー、じゃあ、缶コーヒーで。一番苦いやつ、ブラックで。


……さんきゅ。ありがたくいただくわ。


(缶コーヒーを飲み干す)


…ごっそさん。意外と気が利くんだな、お前。


…イベントに付き合ってくれた礼、か。


別にどうってことねぇよ。アタシもなんだかんだ、楽しめたし。


こっちこそ、誘ってくれてありがとな。良いデートの練習になった。


あー…まぁ、うん/// アタシの好きな奴も多分、こういうの好きだから…誘ったら来てくれると思う///


上手くいくといいねって…(小声で) バカ、他人事みたいに言いやがって/// 好きな奴なら、今目の前に…


…な、何でもねぇよ/// こっちの話///


つか、夕日クッソ眩しいな/// 空、バカみてえに真っ赤じゃん///


はは…焼けそうって、大袈裟だな。たしかに直射日光だけど、焼けそうってほど熱くは…


…あ？そっちの意味じゃない？他にどういう意味が…


…え？あ、おぅ…じゃあ、今日はここらで解散ってことで。お疲れ。


(彼が立ち去るのを見送る)


…？何だ、急に？人の恋路応援したと思ったら、いきなり帰って…


…アイツも好きな奴、いんのかな？それだったら、マジで妬ける…


あー、クソ…ダメ元でも、普通に告った方がよかったか…チクショウ。

・台本（ゆるボイ！）
【甘々/両片思い】ツンデレヤンキーな女友達との甘くて苦いデート練習
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎