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公開日2025年08月31日 22:10
更新日2025年08月31日 22:10
文字数
1606文字(約 5分22秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
同級生
視聴者役柄
同級生
場所
美術室
あらすじ
ここ最近、同級生が絵を描いているのをよく見るようになった。
何を書いているのかはよく分からないけれど、どこか心を惹かれるもので。
いつも無愛想な態度を取られるけれども、見ることはやめられなかった。
今日も、美術室に彼女がいて……。
何を書いているのかはよく分からないけれど、どこか心を惹かれるもので。
いつも無愛想な態度を取られるけれども、見ることはやめられなかった。
今日も、美術室に彼女がいて……。
本編
……何? また来たの?
私の絵を見に来たって、
相変わらず暇なのね。
無駄なことに時間を使わないで、少しは自分のために使ったらどう?
例えばほら、少しおしゃれについて勉強するとか。そうすれば、その間抜け面も、少しはましになるんじゃない?
言い方がきつい?
生憎、優しい言葉をかけようと思うほど、あなたと仲良くしたいだなんて、微塵も思っていないから。
女性と仲良くしたいなら、別の人にしなさいな。
そのねちっこい性格に、その顔で、気を引けるとは到底思えないけれど。
そういう私に男友達はいるのか?
……あなたには関係ないでしょ。
別に、いるわよ。
たまに話す相手ぐらいなら。2、3人ぐらい。
友達の数とか、そもそも友達がいた方がいいとか、そんなくだらない価値観なんて、私は持ち合わせていないの。
ただつるんで、生産性のない話をするだけの間柄なら、私には必要ないわ。
……あなたに尊敬されても嬉しくないのだけど。
大体、あなたも、そのくだらない相手の一人なのだけど。
そして、邪魔しないでもらえるかしら。絵を描いているところなのが、分からないの?
なっ……どうして、もうほとんど完成しているって分かったの。
なんとなく……。
まっ、まあ、あなたのことだから、きっとそうだろうなって思っていたわ。
ほぼ、描きたいことは描き切ったわ。
あとは、少し手直しをするぐらいかしらね。
ふうん、陳腐な感想。
そんなありきたりな感想、誰だって言えるわ。
あなた、顔もそうだけど、もっと勉強して語彙力を上げた方がいいんじゃない?
まあ、そもそも、私の絵が理解できるとは思っていないけれど。
そうよ。心象画。最低限の記憶力はあるのね。
画家の心の中にある風景だとか、感情の赴くままに描いた絵のこと。
他人の心なんて分かるはずないし、理解してもらおうとも思ってないわ。
なのに、毎回のようにやってきて、描いているのを見てくるわよね。
いったい、何が面白いの?
絵ができていくのが面白い。ふうん、そういうものなの。
それなら残念ね。今日は描いているところを見れそうにないわよ。
どんなもの描いたのって、自分でも分からないわ。
心象画って、そういうものよ。
いつだったかしらね、あなたが初めて私の絵を見たときに、「なんかすごいね」とか、下手くそなお世辞を言ってきたのは。
そうね、分かってるわ。
お世辞を言えるほどの頭なんて、持ち合わせていないものね、あなたには。
無理に感想なんて言わなくていいのよ。
別に求めてもいないし。
見てもらいたくて描いているわけでもないから。
私はただ、描きたくて描いているだけ。
あなたぐらいよ。わざわざ見たいとせがんでくるのは。
私の絵なんて見たって、何も分からないだろうに。
変わったって、どういうこと?
初めて会った時の絵と比べて、なんだか、絵の雰囲気が柔らかくなった気がする?
へえ、あなたにしては、珍しくきちんとした感想を言うわね。
絵が、柔らかくなった……。
ーーっ!
この絵は、失敗作よ。
うるさい。私が失敗作と言えば失敗作なの。
また描きなおすから。
見ないで!
見られていると、心が乱れる。
描きたいものも描けなくなるから、今日は帰って!
ほら、さっさと帰る。どうせ暇人なんだから、道徳の教科書でも読み返して、人の心について勉強しなおせ!
ほんっと、最低! もう来るな! バカ!
……まさか、絵にも表れているだなんて。
誰も興味持たなかった私の絵に興味を持って、一人だけで過ごしていたこの時間に、ずけずけと混ざり込んできて。
誰とも話そうとしなかった私に、声を掛けてきて……。
嬉しいに、決まってるじゃん。
いつか、ばれたらどうしよう。
というか、もう来るなって言っちゃった。もう来なかったらどうしよう……。
ああ、もう。恥ずかしさで何言ったんだろ。馬鹿なの私じゃんか……。
いや、多分大丈夫、あいつ、何度ももう来なくていいって言ったのに来るようなやつだもん。きっとまた、やってくるはず。
描きなおさなくちゃ。普段通り、いつものように。
描けるわけないじゃん……バカ……。
私の絵を見に来たって、
相変わらず暇なのね。
無駄なことに時間を使わないで、少しは自分のために使ったらどう?
例えばほら、少しおしゃれについて勉強するとか。そうすれば、その間抜け面も、少しはましになるんじゃない?
言い方がきつい?
生憎、優しい言葉をかけようと思うほど、あなたと仲良くしたいだなんて、微塵も思っていないから。
女性と仲良くしたいなら、別の人にしなさいな。
そのねちっこい性格に、その顔で、気を引けるとは到底思えないけれど。
そういう私に男友達はいるのか?
……あなたには関係ないでしょ。
別に、いるわよ。
たまに話す相手ぐらいなら。2、3人ぐらい。
友達の数とか、そもそも友達がいた方がいいとか、そんなくだらない価値観なんて、私は持ち合わせていないの。
ただつるんで、生産性のない話をするだけの間柄なら、私には必要ないわ。
……あなたに尊敬されても嬉しくないのだけど。
大体、あなたも、そのくだらない相手の一人なのだけど。
そして、邪魔しないでもらえるかしら。絵を描いているところなのが、分からないの?
なっ……どうして、もうほとんど完成しているって分かったの。
なんとなく……。
まっ、まあ、あなたのことだから、きっとそうだろうなって思っていたわ。
ほぼ、描きたいことは描き切ったわ。
あとは、少し手直しをするぐらいかしらね。
ふうん、陳腐な感想。
そんなありきたりな感想、誰だって言えるわ。
あなた、顔もそうだけど、もっと勉強して語彙力を上げた方がいいんじゃない?
まあ、そもそも、私の絵が理解できるとは思っていないけれど。
そうよ。心象画。最低限の記憶力はあるのね。
画家の心の中にある風景だとか、感情の赴くままに描いた絵のこと。
他人の心なんて分かるはずないし、理解してもらおうとも思ってないわ。
なのに、毎回のようにやってきて、描いているのを見てくるわよね。
いったい、何が面白いの?
絵ができていくのが面白い。ふうん、そういうものなの。
それなら残念ね。今日は描いているところを見れそうにないわよ。
どんなもの描いたのって、自分でも分からないわ。
心象画って、そういうものよ。
いつだったかしらね、あなたが初めて私の絵を見たときに、「なんかすごいね」とか、下手くそなお世辞を言ってきたのは。
そうね、分かってるわ。
お世辞を言えるほどの頭なんて、持ち合わせていないものね、あなたには。
無理に感想なんて言わなくていいのよ。
別に求めてもいないし。
見てもらいたくて描いているわけでもないから。
私はただ、描きたくて描いているだけ。
あなたぐらいよ。わざわざ見たいとせがんでくるのは。
私の絵なんて見たって、何も分からないだろうに。
変わったって、どういうこと?
初めて会った時の絵と比べて、なんだか、絵の雰囲気が柔らかくなった気がする?
へえ、あなたにしては、珍しくきちんとした感想を言うわね。
絵が、柔らかくなった……。
ーーっ!
この絵は、失敗作よ。
うるさい。私が失敗作と言えば失敗作なの。
また描きなおすから。
見ないで!
見られていると、心が乱れる。
描きたいものも描けなくなるから、今日は帰って!
ほら、さっさと帰る。どうせ暇人なんだから、道徳の教科書でも読み返して、人の心について勉強しなおせ!
ほんっと、最低! もう来るな! バカ!
……まさか、絵にも表れているだなんて。
誰も興味持たなかった私の絵に興味を持って、一人だけで過ごしていたこの時間に、ずけずけと混ざり込んできて。
誰とも話そうとしなかった私に、声を掛けてきて……。
嬉しいに、決まってるじゃん。
いつか、ばれたらどうしよう。
というか、もう来るなって言っちゃった。もう来なかったらどうしよう……。
ああ、もう。恥ずかしさで何言ったんだろ。馬鹿なの私じゃんか……。
いや、多分大丈夫、あいつ、何度ももう来なくていいって言ったのに来るようなやつだもん。きっとまた、やってくるはず。
描きなおさなくちゃ。普段通り、いつものように。
描けるわけないじゃん……バカ……。
クレジット
ライター情報
pixivでフリー台本を書いています。
甘々な話も、ちょっとエモいお話も、どっちも好きで書いています。
元々小説畑の人間なので、どこか物語染みてるところがあるかも……。
甘々な話も、ちょっとエモいお話も、どっちも好きで書いています。
元々小説畑の人間なので、どこか物語染みてるところがあるかも……。
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