- 告白
- 妹
公開日2021年06月05日 18:00
更新日2021年06月05日 18:00
文字数
2641文字(約 8分49秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
内気な女の子のモノローグ
本編
「人生はどちらかです。
勇気をもって挑むか、棒に振るか。」
ヘレン・ケラー
「してしまったことを悔やむより、
しなかったことのほうが悔やみが大きい」
ユダヤ
必ずしも人は選択をしなければならない時がある
内気で勇気がなく
いつも甘えていた私が
初めて勇気を出して
一歩を踏み出した
そんなお話
私は一人っ子だった
両親の帰りも遅かったため
家の鍵を持ち歩き
学校が終わると自分で家の鍵を開ける
いわゆる鍵っ子だった
でもその日は鍵を忘れてしまった
内気で、人見知りで、泣き虫だった私に
まだ家に行ったりするほどの友達はいなく
パパとママはこの日に限って
帰りが遅くなる予定だと聞かされていて
私は家の前で膝を抱えて途方に暮れていた
「大丈夫?」
そんな時、お兄さんが話しかけてきた
隣に住んでいた3つ年上の男の子
それが私たちの出会いだった
パパとママがいつか帰ってくるから大丈夫といっても
その男の子は いいからいいから、と
半ば強引に隣の家にお邪魔することになり
パパとママが帰ってくるまでお世話になった
お隣のご両親も気さくな方で
そんなことならいくらでもうちに来ていいからと
快く受け入れてくれた
その時のお兄さんの笑顔がとても眩しかった
それ以降お隣さんに何度かお世話になり
お兄さんがいつも構ってくれた
お兄さんも一人っ子で
兄妹ができたみたいで嬉しいと言われたときは
胸が温まる感じがした
時々勉強の事とかを聞いたり
母の日や父の日の贈り物を一緒に買いに出かけたりもした
お兄さんと一緒にいるといつも楽しくて
ずっと一緒にいられればとさえ思えた
そして私の中のお兄さんが
大きくなれば大きくなるほど
その気持ちは恋として自覚されていく
そんなある日
学校の帰りにお兄さんを見かけたから
ついつい駆け寄ってしまった
話しかけたはいいものの
友達と一緒であることに気づいて
私は反射的にお兄さんの陰に隠れてしまった
もちろんお兄さんの友達は
彼女かどうかなどと笑いながら話す
その時にお兄さんは私を
妹のような子とはっきり言いきった
今まで私はお兄さんの妹としていられるのが
特別だと喜んでいたのに
胸がズキリと痛んだ
ふとした時にお兄さんに
「好き」と、口にしたとき
急におかしいことを言い出したなと
少し笑いながらも
お兄さんは私に
「好き」と言ってくれた
確証や証拠があるわけではないが
その時になぜかはっきりした
きっとお兄さんの「好き」は
お兄さんが私個人に抱く「好き」ではなく
お兄さんの妹としての「好き」なんだろうな、と
急に怖くなった
お兄さんの傍にいられるのは妹としての私
もし私の「好き」を知ってしまったら
もしその「好き」を受け入れて貰えなかったら
今のままではいられなくなる
そう思った瞬間から
私は私の「好き」を隠した
今を変えるのが怖いから
お兄さんの傍にいられなくなるのが怖いから
一緒にいられるなら
傍にいられるなら
それでいいじゃないか
今のままでもいいじゃないか
私は私自身に言い聞かせながら
今までと同じようにお兄さんの妹としての私でいた
お兄さんと一緒にいると温かくて
お兄さんと一緒にいると楽しくて
お兄さんと一緒にいると
少しだけズキズキした
お兄さんに甘えてばかりの
与えてもらってばかりの私が
ずっと一緒にいられるはずないのに
お兄さんが大学に合格した
それを機に
お兄さんが一人暮らしを始める
大学は少し離れたところにあり
そこの近くで一人暮らしとなると
朝に会えるわけもなく
私も学校があるから気軽に行けるわけでもない
もちろん私はお兄さんを応援していたし
合格したことはほんとに嬉しい
一人暮らしだって覚悟していた
覚悟していたけれども
目の前に突きつけられる事実に
胸の苦しさは増していった
そして私とお兄さんとお互いの両親そろって
合格お祝いパーティーをすることになった
なんだかんだ両親同士も仲良くなっており
皆が楽しそうに嬉しそうにしている時間は
幸せだった
お互いに持ち寄った料理
私も気合を入れて手伝える所はは手伝った
お兄さんがおいしいと言って食べてくれた時は
顔が熱くなってしまった
パーティーはすっかり盛り上がり
すっかりお互いの両親ともに出来上がってしまった
そんな時お兄さんが
酔っ払いの相手が疲れたのか
少し外に行こうと逃げるように誘ってきたのが
なんだかおかしかった
静かな夜道に二人の話声
大きな声で話しているわけではないのに
お兄さんの声がはっきりと聞こえる
いつの間にか
初めで玄関で会った時の話や
私が泣きながら帰ってきてお兄さんが焦った話
夏休みの宿題をお兄さんが手伝ってくれた話
そんな昔話に花が咲いた
いつまでも大事な
忘れるはずのないお兄さんとの思い出
大事にしているから
大事すぎるから
私の胸を締め付ける
そんな様子にお兄さんは困ったように
「ごめんな」と私の頭を撫でながら謝った
お兄さんが謝ることなんて一つもないのに
私がお兄さんに甘えてるだけなのに
せっかくのお祝いだったのにしんみりさせて
謝るのは私のほうなのに
大学でも頑張ってね
一人暮らし頑張ってね
私の事忘れないでね
ちゃんと帰ってきて顔出してね
言いたいことはたくさんあるのになぜか言葉が出ない
本当にいいたいことは今の事なのか
また胸が締め付けられる
心配させるといけないからそろそろ帰ろうと
撫でていた手を放しお兄さんは歩いていく
今まで見続けてきたお兄さん背中が
急に遠くに離れたような錯覚に陥る
新たな場所を歩き出すために
お兄さんは行ってしまう
お兄さんの中に私はいるだろうけれど
きっと隣にはいられない
私はずっとお兄さんの優しさに甘えてばかりで
差し伸べられた手に縋りついていただけ
その手もするりと私の手から離れていく
嫌だ
お兄さんの傍にいたい
お兄さんと一緒にいたい
怖い
断られたら
今の関係でいられなくなったら
嫌だ
いつまでも甘えてばかりの私
弱虫で内気で勇気のない私
その場に流されてばかりの私
でも
この気持ちだけは
もうごまかしたくない
素直でいたい
正直でいたい
「好き」
私からお兄さんの手を握りしめたい
離さないように力強く
震える手をごまかすように握りしめて
震える口で精一杯の声を上げた
「あ、あの…っ!」
勇気をもって挑むか、棒に振るか。」
ヘレン・ケラー
「してしまったことを悔やむより、
しなかったことのほうが悔やみが大きい」
ユダヤ
必ずしも人は選択をしなければならない時がある
内気で勇気がなく
いつも甘えていた私が
初めて勇気を出して
一歩を踏み出した
そんなお話
私は一人っ子だった
両親の帰りも遅かったため
家の鍵を持ち歩き
学校が終わると自分で家の鍵を開ける
いわゆる鍵っ子だった
でもその日は鍵を忘れてしまった
内気で、人見知りで、泣き虫だった私に
まだ家に行ったりするほどの友達はいなく
パパとママはこの日に限って
帰りが遅くなる予定だと聞かされていて
私は家の前で膝を抱えて途方に暮れていた
「大丈夫?」
そんな時、お兄さんが話しかけてきた
隣に住んでいた3つ年上の男の子
それが私たちの出会いだった
パパとママがいつか帰ってくるから大丈夫といっても
その男の子は いいからいいから、と
半ば強引に隣の家にお邪魔することになり
パパとママが帰ってくるまでお世話になった
お隣のご両親も気さくな方で
そんなことならいくらでもうちに来ていいからと
快く受け入れてくれた
その時のお兄さんの笑顔がとても眩しかった
それ以降お隣さんに何度かお世話になり
お兄さんがいつも構ってくれた
お兄さんも一人っ子で
兄妹ができたみたいで嬉しいと言われたときは
胸が温まる感じがした
時々勉強の事とかを聞いたり
母の日や父の日の贈り物を一緒に買いに出かけたりもした
お兄さんと一緒にいるといつも楽しくて
ずっと一緒にいられればとさえ思えた
そして私の中のお兄さんが
大きくなれば大きくなるほど
その気持ちは恋として自覚されていく
そんなある日
学校の帰りにお兄さんを見かけたから
ついつい駆け寄ってしまった
話しかけたはいいものの
友達と一緒であることに気づいて
私は反射的にお兄さんの陰に隠れてしまった
もちろんお兄さんの友達は
彼女かどうかなどと笑いながら話す
その時にお兄さんは私を
妹のような子とはっきり言いきった
今まで私はお兄さんの妹としていられるのが
特別だと喜んでいたのに
胸がズキリと痛んだ
ふとした時にお兄さんに
「好き」と、口にしたとき
急におかしいことを言い出したなと
少し笑いながらも
お兄さんは私に
「好き」と言ってくれた
確証や証拠があるわけではないが
その時になぜかはっきりした
きっとお兄さんの「好き」は
お兄さんが私個人に抱く「好き」ではなく
お兄さんの妹としての「好き」なんだろうな、と
急に怖くなった
お兄さんの傍にいられるのは妹としての私
もし私の「好き」を知ってしまったら
もしその「好き」を受け入れて貰えなかったら
今のままではいられなくなる
そう思った瞬間から
私は私の「好き」を隠した
今を変えるのが怖いから
お兄さんの傍にいられなくなるのが怖いから
一緒にいられるなら
傍にいられるなら
それでいいじゃないか
今のままでもいいじゃないか
私は私自身に言い聞かせながら
今までと同じようにお兄さんの妹としての私でいた
お兄さんと一緒にいると温かくて
お兄さんと一緒にいると楽しくて
お兄さんと一緒にいると
少しだけズキズキした
お兄さんに甘えてばかりの
与えてもらってばかりの私が
ずっと一緒にいられるはずないのに
お兄さんが大学に合格した
それを機に
お兄さんが一人暮らしを始める
大学は少し離れたところにあり
そこの近くで一人暮らしとなると
朝に会えるわけもなく
私も学校があるから気軽に行けるわけでもない
もちろん私はお兄さんを応援していたし
合格したことはほんとに嬉しい
一人暮らしだって覚悟していた
覚悟していたけれども
目の前に突きつけられる事実に
胸の苦しさは増していった
そして私とお兄さんとお互いの両親そろって
合格お祝いパーティーをすることになった
なんだかんだ両親同士も仲良くなっており
皆が楽しそうに嬉しそうにしている時間は
幸せだった
お互いに持ち寄った料理
私も気合を入れて手伝える所はは手伝った
お兄さんがおいしいと言って食べてくれた時は
顔が熱くなってしまった
パーティーはすっかり盛り上がり
すっかりお互いの両親ともに出来上がってしまった
そんな時お兄さんが
酔っ払いの相手が疲れたのか
少し外に行こうと逃げるように誘ってきたのが
なんだかおかしかった
静かな夜道に二人の話声
大きな声で話しているわけではないのに
お兄さんの声がはっきりと聞こえる
いつの間にか
初めで玄関で会った時の話や
私が泣きながら帰ってきてお兄さんが焦った話
夏休みの宿題をお兄さんが手伝ってくれた話
そんな昔話に花が咲いた
いつまでも大事な
忘れるはずのないお兄さんとの思い出
大事にしているから
大事すぎるから
私の胸を締め付ける
そんな様子にお兄さんは困ったように
「ごめんな」と私の頭を撫でながら謝った
お兄さんが謝ることなんて一つもないのに
私がお兄さんに甘えてるだけなのに
せっかくのお祝いだったのにしんみりさせて
謝るのは私のほうなのに
大学でも頑張ってね
一人暮らし頑張ってね
私の事忘れないでね
ちゃんと帰ってきて顔出してね
言いたいことはたくさんあるのになぜか言葉が出ない
本当にいいたいことは今の事なのか
また胸が締め付けられる
心配させるといけないからそろそろ帰ろうと
撫でていた手を放しお兄さんは歩いていく
今まで見続けてきたお兄さん背中が
急に遠くに離れたような錯覚に陥る
新たな場所を歩き出すために
お兄さんは行ってしまう
お兄さんの中に私はいるだろうけれど
きっと隣にはいられない
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嫌だ
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お兄さんと一緒にいたい
怖い
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嫌だ
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その場に流されてばかりの私
でも
この気持ちだけは
もうごまかしたくない
素直でいたい
正直でいたい
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震える手をごまかすように握りしめて
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